伝統的なアルプホルンの制作風景などをご紹介します。資料提供はアルプホルン制作を行っていた長野県白馬村のペンション峰絵詩（閉鎖）のマイスターです。
工房のシンボルマークであるセントバーナード「ララ」は、マイスターの家族であり、1990年にTBS放送されたドラマ「山岳救助犬ララ」にも出演しました。
現在は「絵織り」の作品を紹介するホームページを運営されています。
LALAcraft ララクラフト http://lalacraft.net/
山の地主さんに切ってもらいました。
曲がり木をチェンソーで２つ切り
1番管の型紙に合せ荒切り
外の面にもすみ付け
隙間のある物にもすみ付けが出来るよう工夫して
平面を下にして
バンドソーで外形を切断
型紙に合せトリマーで外形を切削
硬質ゴムを使って深さを決め
円の中心に円の半径分穴を開ける
座ぐりカッターで荒彫り
荒彫り終了
径の微調整が出来る治具を作って
手作り冶具でベルのホゾ加工
1-1番管とベルの接合部分ホゾ
座ぐりカッターとノミでで加工
型紙に合せ４方反鉋で鉋がけ
内面加工終了
２液式のエポキシ樹脂で接着
そり鉋で加工
仕上げに南京鉋で外形を加工
1-1番管完成
１-1と1-2番管ジョイント部分
1-2番管の木取り 1
1-2番管の木取り 2
２本の接合面を手押し盤で平面加工
パイプの底の部分を決める治具
材を載せ丸鋸盤で切削
墨に合わせて荒彫り
荒彫りをノミで修正
手作りの鉋で仕上げ加工
1-2番管内面加工終了
２液式のエポキシ樹脂で接着
1-2番管ホゾ部分加工
1-2番管ホゾ部分
1-1と1-2番管
１-1と1-2番管断面
1-1と1-2番管接合部分
1-2番管外側全面を加工
自作冶具を使いベルの加工
ベルを１－１番管に合わせて加工
又は木工旋盤で加工
ベルと１－１番管
エポキシ樹脂で接着
１-1番管と1-2番管を接合
２番管の加工に入る
内側曲面に合せた手作りの鉋
型紙に合せ鉋がけ
内面加工を済ませ接合
外形加工
管接合部分のジョイントを加工
真鍮のジョイント部分
各部品
籐を長く１本につなぐ
２番管に籐を巻く
1番管に籐を巻く
手作りの機械でマウスピース製作
型紙に合わせ倣い加工
塗装前に樹脂加工
ウレタン塗料で塗装
手作りとスイス製のマウスピース
一通り形が出来ました
ペンション庭にて
チューナー使って３番管の長さを調節
パソコン上のオシログラフを使ってチューニング
アクリル絵の具で下絵を描き
仕上げにウレタン塗料で塗装
エーデルワイスの絵と工房の焼印を押して完成
このように、アルプホルン制作には優れた木工技術と多くの時間を要します。ここに紹介した制作過程は伝統的な手作り手法ですが、現在の主流であるNC工作機械を用いた精密加工においても、各所に職人技術が求められるのは変わりません。